人は情報を得るためにメディアを利用している
最新のニュースや明日の天気など何か情報を知りたいと思ったときに、どんな手段が考えられるでしょうか。
テレビやWebサイトやスマートフォンアプリで情報を得る人が多いと思います。
このように情報を得るための手段を メディア と呼びます。メディアには 情報メディア 、 表現メディア 、 伝達メディア の3種類があります。
まずはその3つのメディアについて理解を深めましょう
情報メディア、表現メディア、伝達メディアの違い
メディアとは情報を表現し伝達する手段ですが、一言でメディアと言っても色んな意味があります。
例えばテレビや新聞は マスメディア と言われますし、Yahooやスマートニュースなどは Webメディア 、DVDやUSBメモリは 記録メディア と言われます。
大学入学共通テストの科目となっている 情報と科学ではメディアを3つに分類 しています。
<情報メディア>
情報を人に伝える手段:テレビ、新聞、雑誌、電話、Webページ、電子メールなど
<表現メディア>
情報をどう表現するか:動画、音声、静止画、文字など
<伝達メディア>
情報を伝えるための物体:DVD、CD、電波、電線、紙、空気など。
これらの3つのメディアは単独で成り立つわけではなく、 連携して情報が伝えられる ことになります。
たとえばテレビを例にすると
情報メディア ⇒ テレビ、表現メディア ⇒ 動画・音声、伝達メディア ⇒ 電波
新聞だと
情報メディア ⇒ 新聞、表現メディア ⇒ 静止画・文字、伝達メディア ⇒ 紙
となります。つまりテレビや新聞は3種類のメディアが揃って初めて情報が伝わると考えられます。
情報とデータ
さきほどから 『情報』 という言葉が出てきますが、情報とは整理されていない文字や数字の集まりである データを目的に応じて集約したり整理したもの です。
データと情報の違い はしっかり理解しておく必要があります。
データ:整理されていない文字や数字の集まり
(そのままではあまり役に立たない)
情報:データを目的に応じて整理したもの
(人にとって意味や価値のあるもの)
出典:文部科学省ホームページ
例えば天気予報の全世界のデータがあったとしても、そのままでは 情報としては不十分 です。
東京に住んでいる人は東京の天気を知りたいでしょうが、例えば全世界のデータがあって1000行以上の文字と数字の羅列だとすると、どこに東京の天気データがあるのかすぐには分かりません。
テレビやWebサイトのような情報メディアは、莫大な天気データを東京・大阪など地域ごとに集約し、太陽や雲、傘マークのような画像も組み合わせることによって、 人にとって有益な情報として伝えています 。
世の中にあふれているデータも整理されていないと、人にとって有益な情報とはなりません。
情報の代表的な特性としては以下の4点があげられます。
①形が無い ②消えない(残存性) ③簡単に複製できる(複製性) ④容易に伝搬する(伝播性)
出典:文部科学省ホームページ
本やテレビといった「もの」と比較すると分かりやすいですが、上図に書かれている通り 情報自体には形がありません 。
情報は、文字・音声・映像といった 表現メディア を媒介し、テレビや新聞のような 情報メディア を通じて、紙や電波などの 伝達メディア によって人に伝わることになります。
また情報は意図的に削除しない限りは 消えません 。 複製することも簡単 にできます。そしてメールや電波などで 容易に伝搬 することができるという特徴もあります。
情報とメディアの特性は大学入学共通テストの情報科目において序章となっている分野ですので、まずは本ページの内容について理解を深めておきましょう。